瞬間的な作業なら別ですが、多くの場合、技術は手順に基づいて、幾つかのパーツに分けて練習した方が習得しやすくなります。
一連の流れを一気に全てやろうとすると難しくなります。手順を整理して、パーツに分け、それぞれを克服するようにした方が、早く習得できます。
その方が、
①1つのパーツを繰り返して練習した方が習得しやすい、
②パーツ毎に習得水準を判断し、できないパーツに練習量を適切に配分することができる、
③手順を別にして覚えることができる、
などの利点があります。
①ができるようになれば、細切れ時間を使って練習に励むこともできます。
②はできないところを集中的に練習することもできるし、一通りできるが求める水準に足りない場合は、パーツ毎に足りない水準を克服するための練習を配分できます。
しかし、まずは、③の手順に沿ってパーツに分ける段階が必要となります。
覚えやすくなる、とは書きましたが、それは分解してからの話です。これも1つの能力です。手順を抽出することは慣れないと難しく感じます。
新しい技術取得の際には、何らかの基準で整理することが不可欠で、手順を抽出できれば、それに沿って整理することができます。再現する時にも、手順に沿ってできます。
手順を整理することが気軽にできるようになれば、新しい技術を取得する能力となります。
どのパーツもできるようになったら、一通り流してできるように練習します。
その際、簡単なメモに手順と注意点を書いて、すぐに見ることができるように手帳などに記録すると、再現し易くなります。
過去の経験や個別業務の能力の違いによって、個々のパーツを習得する時間は人によって違いはあります。
裏を返せば、自分の過去の経験や個別業務の能力の違いによって、人よりも習得しやすい技術が存在する可能性があります。
自分の取得しやすい技術がどのようなものであるのかを把握していれば、その技術を探しやすくなります。
そうであれば、自分の業務の周辺で、自分の業務を生かすことができる技術で、自分が習得しやすい技術を探してみるのも業績を上げる一つの方法です。業務の余裕のある時で良いです。
事前に初歩の段階の技術取得をして、それを生かす企画を提案して、その技術を生かす場を作ることができれば、その分、企業に貢献することができます。
取得した技術の水準をより向上させるために練習する時にも、パーツに分けて練習することは有効です。パーツに分けて練習して技能を向上させることができます。
問題は、特定のパーツの能力が向上したとして、それがどのように生かすことができるのか、です。
そうなると、その技術をどのように生かすのかを考える必要が出てきます。
仮に特定のパーツが速くできるようになっても、他のパーツや他の工程がその速さを生かすことができなければ、効果は小さくなります。
特定の機材を使うことで、その技術をより生かすことができる場合もあります。
顧客の情報を収集して、何パターンかに分けて対応を変えることも有効になる場合もあります。
これらの場合、新たな工程を作り出したり、これまでの手順を変えたりして、技術を使いやすいようにすることが必要となる場面が出てきます。
このようなこともあるので、技術取得のはじめの段階から、手順を抽出する能力を育てるのは、技術取得において重要な意味を持ちます。
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