基礎技術を疎かにしない。意識して取り組むことが重要

技術の中には、二重構造になっていて、基礎技術と応用技術に分けて考えた方が良い場合もあります。
応用技術は背景にある基礎技術があって成り立っています。基礎技術の習得があやふやなら、個別の応用技術を覚えても、うまく活用できなくなります。

これは、基礎、応用という関係でなくても、相手によって対応を変えるなど、多くの行動内容を加えて、高度な業務内容をこなそうとする場合にも当てはまります。
例えば情報取得、それに伴う判断、判断後の行動を通常の行動に加えることになります。そうなれば、尚のこと、一定水準の技術を日常的にこなせるかが重要になってきます。

結果を出すために、直接問題を解決するような応用段階で能力を発揮しようと、応用技術ができるかどうかに目が行きがちです。

何をやっても技術取得が早い器用な人がいます。一方で、なかなか技術取得ができない不器用な人もいます。時に、不器用な人が一生懸命努力して、器用な人を追いつき追い越すことがあります。
このような現象を基礎技術と応用技術の取得との関係で説明してみます。

器用な人は、この応用技術も比較的早く習得できます。その時点では、自分は技術的に優れていると考えて、努力を怠ることも少なくありません。
逆に、器用ではない人は、自分が器用でないことを認識し、だからこそ、基礎的な技術では負けないように努力します。
努力が実って、一定水準の基礎的な技術の差が出てくるようになります。それによって、器用でない人も応用技術の取得が容易になってきます。
その結果、器用な人を追いつき追い抜いてしまう、という状態になるのではないでしょうか。

基礎技術の向上を図るには、単に量を多くこなすだけでは身につきません。
量をこなす中で、基礎的な技術向上を意識して、取り組むことが重要です。

本来であれば、能力向上には、適切な技術水準の課題を与えることが有効です。しかし、常に適切な技術水準の課題を与えることができるとは限りません。
現状の技術水準でこなせる課題、もしくは、それより低い課題しか与えることができない場合もあります。特に、業務を行う場合は顧客の都合でそうならざるを得ない場合も出てきます。
そのような時こそ、基礎的な技術向上を意識して、身につけるようにすれば、次の飛躍につながると考えます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました