情報とは何か。どのように捉えれば情報感度が良くなるのか

近年、情報技術が急速に発達しました。インターネット上には多くの情報が飛び交っています。

企業活動でも多くの情報が蓄積されています。多くの情報が存在する現状を「情報の洪水」と表現する人もいます。 これら多くの情報の中から、適切に取捨選択したり、企画作りや判断のために必要な情報を収集したりして活用することが重要になってきました。

1.情報は「敵情報知」の略語

一説によると情報という言葉は、「敵情報知」の略語と言われています。 孫子の言葉にも「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」とあります。情報が戦争中に作戦を作るのに不可欠な「敵の状況を報せて知らしめる」という大切な内容の言葉だとすれば、重要性の低い伝聞や文章も情報と言われるような現在の現象は何かが欠けているように思えます。

広辞苑によると、情報とは、 “①あることがらについてのしらせ。②判断を下したり、行動を起こしたりするために必要な種々の媒体を介しての知識(大辞林 第六版より)”と定義されます。 戦争中の敵の情報は、戦争に勝つという目的について、適切な判断を下したり行動を意思決定するために役立つものと言えるでしょう。

例えば、敵が近づいてきたのであれば、戦うか退却するかを意思決定しなければなりません。 戦争に勝つという目的であれば、戦争中は敵の状況を表す情報はどんな小さなことでも重要な情報となり得たでしょう。

2.情報を広い概念として扱うデメリット

情報とデータを区別して考えることが情報を活用するための第一歩である、と書かれている本を良く目にします。 この考え方は日本に広く普及しているとは言えません。もちろん、それは難しいことであるのは事実です。

しかし、日本で普及していない大きな理由の一つは、日本では情報がかなり広い概念として扱われているからです。伝聞及び文字で表させること全てを情報と捉えられています。これでは情報に関する深い考察に入りにくいのです。 ここに情報感度という概念を考える意味があります。

3.事前に必要な情報は何かを考える有効性

情報の定義を“①あることがらについてのしらせ。②判断を下したり、行動を起こしたりするために必要な種々の媒体を介しての知識(大辞林 第六版より)”とすれば、

・適切な判断を下すために何が必要かを明確にしていたり、

・行動を起こすために何が必要かを明確にしていたり、

していたら、何も考えない人よりも、必要な情報を多く感じ取ることができます。

このサイトでの情報感度の定義は、「事前に考えることで、適切な判断を下したり、行動を起こしたりするために必要な知識の範囲を絞り込み、感じ取りやすくなる能力」とします。 つまり、事前に考えておくことで、適切な判断を下しやすくなり、行動の意思決定もしやすくなるのです。 このような人がいたら、頼りになると思いませんか。

仮に、情報を「伝聞及び文字で表させること全て」を情報と捉えてしまえば、記憶力の良い人、周りの状況を細かく見えることができる人、集中力を持ってものを見る人、などが情報感度が良いことになってしまいます。 このような人が必要ないとはいいませんが、情報を効果的に扱うのに必要な能力ではないと考えます。

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