感情的になると情報感度は低下。ワーキングメモリの重要性

感情的になると情報感度は低下します。このことからも、ワーキングメモリの状態は情報感度の状態に大きな影響を及ぼす存在と考えます。

皆さんは、「感情的になったら情報を感じ取りにくくなる」経験はないでしょうか。そもそも、周りの状況がわからなくなってしまうぐらい、感情的だったかもしれません。
情報の感じ取り方ではないですが、感情的になると人間は素の反応を見せる場合があります。

インタビューをする人が相手を怒らせて、素の反応を引きだそうとする場面があります。
なぜ素の反応は価値が高いのでしょうか。

素の反応は、反応する内容を飾っていないと認識され、その反応の内容がその人の本音と考えられているからです。
欧米ではそのような反応を引き出したインタビューをする人が評価される傾向にあるそうです。

日本のバラエティ番組でドッキリを仕掛けることが喜ばれるのも、自分のキャラクターを意識して芸能活動しているタレントの素を引き出すことで、そのタレントのキャラクター以外の側面が見れるからではないでしょうか。

感情的になると素の反応を出すことは理解できても、情報を感じ取りにくくなることと関係があるのでしょうか。頭の中の情報処理が追いつかなくなることでは、両者は共通していると考えます。

感情的になると情報を感じ取りにくくなることを証明する論文を知っているわけではありません。

ただ、口ケンカを第三者の立場で見た時に、会話になっていないと思った経験はないでしょうか。感情が高ぶって、相手の言ったことを十分に感じ取っていないと説明できると考えますが、どうでしょうか。

ならば、感情的になると情報を感じ取りにくくなる理由をどのように説明したら良いのでしょうか。
頭の中のワーキングメモリ(パソコンでのRAM。随時アクセスメモリ)の容量が感情の高ぶりに多く使われてしまって、情報を処理するための容量がない状態であるから、と考えています。

情報を感じ取ることは、受け取った音声や画像を、自分にとって意味にあるものであるか否か、意味があるとすればどのような意味か、を判断することだと考えています。
そのためには、一定の処理速度がないと判断できず、そのために頭の中のワーキングメモリの容量が一定量必要になる、という考え方です。

ところで、この文章では「感情的になった場合」を取り上げましたが、「暑い場合」はどうでしょうか。例えば、節電で冷房は28度設定のところも少なくないでしょう。そのような暑いところで、創造的な仕事が進むでしょうか。なかなか進まないという人もいるのではないでしょうか。

何かの雑誌で電力コストは低くなっても、付加価値額が低くなる方が大きくて、企業にダメージを与えかねないと主張した記事を見たことがあります。
暑さに対する不快感が頭の中のワーキングメモリの容量の多くを使ってしまっている、と考えれば理解できるのではないでしょうか。

 

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